「伊藤晴雨」に並ぶ…もう一人の知られざる天才責め絵画家


この『緊縛写真館』へと遊びに来てくださった皆さんなら、一度は「伊藤晴雨」という人名を耳にしたことがあるだろう。
「伊藤晴雨」(本名:伊藤一)は、明治15年に東京の浅草で生まれた日本の画家で、昭和36年に死去。「責め絵」「幽霊画」を得意とする「挿絵画家」で──「日本緊縛の祖」とも呼ばれている、いわば「SM界のレジェンド」である。(※その功績を認められ、昭和35年には「出版美術連盟賞」を受賞している)
では、その伊藤晴雨を “師” と仰(あお)ぎ、大正から昭和の戦前戦後にかけて「緊縛」と「責め絵」に魅せられながらも、世に名前が知れ渡ることもないまま(Wikipediaにも掲載されていない)不遇の死を遂げた “もう一人” の「孤高の天才」の存在はご存知だろうか。
その名を「齋藤猛巧(さいとう・たけみ)」という。正確な出生も風貌も・・・「猛巧」が本名なのか、それともペンネームのようなものなのかすらわからない。
「東北にある農村の大地主」という裕福な家に五男として生まれたが、目に余る早熟な変態的奇行のすえ勘当同然に “軟禁” された離れの座敷蔵の中で、10代から没年の50代までを、女中の「幸(さち)」を緊縛しては、その姿を執拗に描きうつす・・・といった、今風(いまふう)の言葉で表すと「引きこもり」の日々を過ごし、膨大な数の作品を残したと聞くが・・・それらのすべてが “保管” されていた座敷蔵は40年前に原因不明の出火によって完全消滅──まさに読んで字の如く、「お蔵入り」となってしまったのだ。
そして、そんな「齋藤猛巧」の「緊縛」に対する偏愛と美意識を・・・世代を超えて受け継いだパラノイア──それが「齋藤耽美(たんび)」である。
「不遇の天才」が忘れ形見として残した気鋭の責め絵画家


「齋藤耽美」は・・・齋藤猛巧と幸のあいだに生まれた「誠司」の息子──つまり、猛巧の “孫” にあたる。
子ができても相も変わらず蔵に閉じ篭(こも)り、責め絵の制作に明け暮れる “父” から遠ざけるため──祖父母は出生まもない赤子を “本家” に引き取り、「この子には真っ当な道を歩んでほしい」という願いを込めて「誠司」と命名する。
やがて、「大地主」であった “本家” は、戦後の農地改革によって次第に没落。誠司は地元の高校を卒業してすぐ上京し、某機械メーカーに就職する。その3年後には当時部下であった4歳年下の同僚OLと社内結婚──凡庸ながらも幸福な家庭を築き、40歳を過ぎた頃、晩産ながらも一人の男児を授かる。
しかし、血は争えないのか──その「一人の男児」は、祖父から隔世遺伝した卓越的な “画才” を幼少期からめきめきと発揮し、現役で東京藝術大学に入学した頃には「齋藤耽美」と名乗る前衛画家としてデビュー。以降、順風満帆なアーティストキャリアをひた走る・・・が、40代へと差し掛かったと同時に、耽美は積み重ねてきた画風とキャリアにあっさりと見切りをつけ「責め絵画家」へと転身し、(亡き祖父と同様)「緊縛」に特化したアトリエに「引きこもる」。藝大の後輩であり、前衛画家時代の “最大の理解者” であり・・・「有能なアシスタント」として「M女調教」済みでもあった「多江」を “伴侶” として・・・。
最愛のパートナーとアトリエに篭り「Shibari」三昧の毎日…


先月に45歳の誕生日を迎えた耽美の外見は──20歳近く差がある多江と同年代のカップルにしか見えないほどに、若々しい。トレードマークである真っ直ぐに伸びたロングヘアはいまだ黒々と艶々(つやつや)しく、身長175㎝のその体型は贅(ぜい)肉が削ぎ落とされ、ほぼ日光に晒(さら)されることがない肌は息をのむくらいに真っ白で、日々のストレスレスな生活のせいかシワも無い。
今日も、まるでギタリストのように長く繊細な指で──どちらかと言えば古風な顔立ちの美人で・・・均整の取れた骨格を、「緊縛映え」という意味でも理想的な脂肪と筋肉ときめ細やかな美肌に覆(おお)われた多江を、頑丈そうなビンテージソファの上で四つん這いにし、それから胴体を後ろ手緊縛する。仄(ほの)かな苦笑を交えつつ、彼女はこう問いかける。
「またバニーガール…どうしてあなたはいつもいつも…この俗っぽいコスプレにこだわるのかしら?」
「ぼくがバニーコスプレ好きだって? ん〜〜〜なんでだろう」
・・・と、自問自答しながら、突き出た多江の尻の谷間にチロチロと舌を這(は)わす・・・。
「緊縛バニー」は気鋭の責め絵画家一番のお気に入り?


「ラバー感を素材にしながらもボンテージファッションほど様式的ではない…スノッブ(俗物)ではあるけどキッチュ(俗悪)ではない──たぶん、そういう “調和の塩梅” がぼくのなかでは完璧だから…なんじゃないかな。単純にきみの身体をもっともエロティックに “演出” してくれるコスチュームだとも思うし…」
自(みずか)ら導き出した “回答” に一応の満足を得た耽美が、今度は後ろ手緊縛の多江を “表向き” にし、その両脚をくの字に緊縛してから、ソファの両端(の脚)と連結した。
今日の「アート緊縛」のプロローグは「M字開脚一点責め」!


こなれた手順で出来上がったシンメトリックなM字開脚の中央部に顔を埋(うず)めながら、ラバーの上からやはりチロチロと舌を這わしたのち──その舐め跡(あと)を、ギタリストのように長く繊細な右手の指で “スケーリング” する耽美。
五本の指が縦横無尽にデリケイトな動きをみせるごとに、多江が「ああ…」と淫(みだ)らな喘(あえ)ぎ声を漏らす・・・。
「デ、デッサンは…スケッチはしなくてもいいのですか? せっかくのマニアックなポージングなのに…」
「大丈夫。ぼくは美しいものを目の当たりにしたら、たとえ何時間後であってもその “絵” を精密に、正確に “再現” することができるんだ」
緊縛師 HIBIKI
モデル あぃ
HIBIKI X https://x.com/KINBAKUHIBIKI?t=96_umbK1KYTOiUWl_M_JAw&s=03
あぃ X https://x.com/a1_mii?t=bXMF3c3dR2XEXKR5ooKIJA&s=03
撮影場所 Kスタジオ
東京都新宿区新宿2-15-11
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