着物姿のカリスマM女サオリを虜にする大御所の雅(みやび)な緊縛[指南其の一]

売れっ子M女が着物姿で伝説の緊縛師の門を叩く

着物緊縛
着物古民家

威圧感のある高い壁に囲まれた鄙(ひな)びた邸宅の正面門の右側にある、懐かしいタイプのインターフォンの呼び出しボタンを押す
古風な造りには似つかわぬ、門上に設置された監視カメラらしき最新ハイテク器具のレンズが、抜け目なく着物姿のサオリをフォーカスし、ギイ…と、ゆっくり木製の門が開く。
1970年代に一世を風靡した元日本国宰相一族も屋敷をかまえる瀟洒(しょうしゃ)な住宅街に、六本木の老舗SM倶楽部『M』の看板M女であるサオリは・・・オーナーの「紀沙羅」と呼ばれている女性から命じられ、やって来た。
「ウチの看板M女として確固たる地位に昇りつめてもらうため、アナタには明日…伝説の大御所緊縛師ビサン先生の調教を受けていただきます」

作務衣を着た老人がいきなりに着物緊縛を…!?

着物古典緊縛
着物古典緊縛

門をくぐると──鬱蒼(うっそう)とした竹林の奥に、数寄屋造りの・・・「質素」を保つために惜しみない労力と大金を費やしているに違いない立派に手入れされた家屋が、厳(おごそ)かに建っていた。
髪をオールバックにぴしりときめた、執事のような40代くらいの屈強な男に、二十畳以上はありそうな広間へと案内される。
10分ほど待たされた頃だろうか・・・襖扉(ふすまとびら)がガラッと開き、作務衣(さむえ)を着た一人の老人が現れた。
「やあやあ。私が美山沈(びざんちん)と名乗る者です。今日はわざわざ遠い所から来てくれて非常に申し訳ないでしたけど、私は今日をとても楽しみにしておりました」
微妙に違和感のある日本語で自己紹介をしてまもなく、その「美山沈」と名乗る老人は正座しているサオリのそばへと近づいてきて・・・ “本人” の了承も無いうちに、赤い縄でするすると手際良く、緊縛を始める・・・。

「緊縛の状態で指南を受ける」という例外無き掟

着物古典緊縛
着物古典緊縛

「あまりに見事な振袖(ふりそで)ですので、じつに縛りがいがあるというものです。ああ…伝え忘れていたのですが、私の指南を受ける者には、必ずこうやって最初から緊縛されることが決まりとなっているです」
緊縛の作業をすすめながら・・・「美山沈」と名乗る老人は、サオリの耳元でそんな風なことをささやく。
一応「老人」と表現はしてみたものの、それは長く伸びた髪と髭が真っ白であるからに過ぎず──肌の艶(つや)はまだ若々しく、作務衣を纏(まと)った身体は贅肉が削ぎ落とされ、背筋もピンとしている。この一応「老人」と表現してみた年齢不詳の男は・・・一体何者なのか???

謎に包まれた大御所緊縛師の経歴

着物古典緊縛
着物古典緊縛

「戦前から続く由緒正しい名家に生まれて勘当された放蕩息子だとか、隠居したのち趣味の緊縛をひっそりと伝授する高度成長期に暗躍したフィクサー…だとか、いろいろと噂はあるけど、真相は謎…
「紀沙羅」と呼ばれている女性からこのような最小限の情報は聞かされて来た。どれも「真相」に感じるし・・・もしかすると、「噂」以上の壮絶な人生を歩んできて、今の “達観” へと辿(たど)り着いたのかもしれない──と、あれこれ想いを巡(めぐ)らしている隙(すき)に・・・両脚が赤い縄でがっしりと固定され、胡座(あぐら)のポーズを余儀なくされていた・・

縄抜けしようとしたら首が絞まる「古典縛り」の巧妙さ

着物古典緊縛
着物古典緊縛

空想に浸っていたとはいえ・・・縛られていることすら気づかなかったほどに熟練した手捌(さば)きの緊縛技だった。
身体をくねらせてみると、頸部に新たな圧力が加わる。まったく身動きが取れない・・・真性M女であるサオリの無防備となった股間がジュンと湿り気を帯びてくる。「美山沈」と名乗る “老人” が淡々とこう告げる。
「これは『古典縛り』というものです。縄抜けしようとすると首が絞まる仕掛けになっているですから、注意したほうがいいです」

 

[指南其の二]に続く

 

緊縛師 HIBIKI
モデル あぃ
撮影場所 スタジオ青銅

 


埼玉県行田市真名坂2201-1

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