池袋OLナオミの形而上的緊縛物語[二日目:火曜日]

両手を縛られ目隠し…そして連行

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

次の朝・・・いつもと同じ時間に会社のエントランス付近へと到着すると、突如視界が遮(さえぎ)られ、目の前が真っ暗になった。
公開私刑(リンチ)の場に駆り出される罪無き囚人のごとく、あっという間に手際良く両手を縄で縛られ、バンタイプのクルマの後部座席らしき空間に放り込まれるナオミ。自動型のスライドドアが「パタン」と控えめな音をたてる。
運転席がある右前方から昨日の男の声が聞こえてくる。
「大声で叫んだりするようなら、猿ぐつわでも噛ませるつもりだったけど、その必要はなかったな…」と鼻で笑う。
拉致られてから1時間も経った頃、ほのかに潮の香りがただよってきた。
クルマが止まり、スライドドアが開く音がする。恐怖と緊張と高揚が入り乱れ、座席に無言で横たわるナオミに「立て」と短く命じる男。ただただ導かれるまま “連行” されるナオミ。アイマスクを外された彼女は、力のない眼で周囲を見渡す・・・。
そこは、長閑(のどか)な午前の太陽がわずかに入るだけの、日常の喧騒からひっそりと隔離されたかのごとくな、湾岸沿いにある貸し倉庫の一室であった。

緊縛・監禁・放置・ピエロ…

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

薄暗くてじめじめとした、無骨な打ちっぱなしのコンクリートが四方を囲む別室へと強制的に移動させられ、頑丈そうな鉄製のドアが「キィ〜」というヒステリックな音を鳴らしながら、閉じられていく・・・。
縄が喰い込む両手首は、ほんのりと血が滲んでいた。独り放置されてから、どれくらいの時間が経ったのだろう。まだ5分程度にも感じるし、もう一日以上にも感じる。
やがてドアが開き、男が入ってくる。身長は高くもなく低くもない細めの体型で、黒い長袖のTシャツとスキニーパンツ──どこかのロックバンドのDJみたいなピエロのマスクを被っている。その全身のシルエットは、やはり20代にも50代にも見える。
「どうだい? アンタ好みのなかなか洒落た部屋だろ!?」
ピエロの男はそんな軽口をたたきながら、小慣れた様子でナオミの縛られた手首を、天井へと吊し上げていった。

縄で吊るされる快感への目覚め

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

抵抗はできない・・・けれど、痛みはほとんど無い、なめらかで無駄のない手順で出勤時のリクルートスーツのまま、自由の利かない両腕を天井に吊るされるナオミ。
その非現実的でミスマッチな自身の痴態を頭に描くたび、今まで味わったことがない未知の羞恥におそわれる。棒立ちになって自然と隠れるパーツ──たとえば脇の下が無防備にさらされただけで、こうもナーヴァスな気持ちになってしまうことを初めて知った。いくら洋服を着ていても、だ。
ピエロの男が背後からナオミの耳に小声でつぶやく。
「アンタ…やっぱり、とんでもないクソ変態女だな」
「ち、違います…!」
弱々しく反撃するナオミのパンティの股間部に、ピエロの男の右手人差し指と中指が侵入してきて、ゆっくりとこねくり回す。
そして、「ほら」と彼女の眼前に差し出されたピエロの男の二本の指は、うっすらとした湿り気を纏(まと)い、妖しい光を放っていた。

 

緊縛師:HIBIKI
緊縛モデル:あぃ

 

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