池袋OLナオミの形而上的緊縛物語[三日目:水曜日]

飼い犬のように “エサ” を与えられ…

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
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たしか二度、ペットボトルのミネラルウォーターと、皿に乗ったコンビニで売っているようなサンドウィッチとおむすびが与えられた…と、おぼろげに記憶している。
すでに時間感覚は完全に失われ、コンクリートで四方を囲まれた、窓がない部屋に監禁されているナオミは、今が昼なのか夜なのか、判別ができない。「どうでもよくなっている」と表現したほうが正確なのかもしれない・・・。
今度は後ろ手に緊縛されているナオミは、無造作にビニールの包装を剥がし差し出された食事らしきものを飼い犬のごとく、餌(エサ)みたいに口だけを使って食べた。
水が欲しいときは、「お水が飲みたい…」と懇願すれば、ピエロの男がマスクをずらし、口移しで飲ませてくれる──こんな緩やかなルールがいつしか出来上がっていた。

池袋サンシャイン通りが「非日常」へと変わる瞬間

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
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朦朧(もうろう)とする意識のなかに、時おり
「いつものルーティン」が入り込んでくる・・・。
「 “いつも” だったら、西武池袋線の石神井公園駅で満員の急行電車に乗り換え、池袋駅に到着したら東口に出て、猥雑な雰囲気に包まれるサンシャイン通りを突き抜け、会社のエントランスをくぐり抜けて…時代遅れのタイムカードに出勤時間をガチャンと印字したのち自分の席へと着き、ささやかな淫想に身を委ねる…」
“いつも” の日常が非日常に、今の非日常が日常へと逆転した頃──鉄製のドアが、また「キィ〜」というヒステリックな音を鳴らしながら、ゆっくりと開く・・・。

女学生を諭す教師のように…

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
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“日常” は昼過ぎくらいなのだろうか──ドアの隙間から、柔らかい日差しが・・・でも眩しいほどに漏れてくる。
「わたし…これからどうなるんですか!? なにをされるんですか!?」
不安で胸がはちきれんばかりのナオミは、ピエロの男にありったけの力を込めて、詰め寄る。
「………………」
しばらくの間(ま)を置いてから、ピエロの男はこうつぶやく。
「どうなるかは正直…俺にも予測できないんだよ。ただ、アンタもそのほうがゾクゾクするんじゃないのか?」
まるで女学生を諭す教師のような口調で・・・。

緊縛のなか…交錯する不安と期待

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
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絶望の淵へと追いやられるナオミ。しかし、その「絶望」は、「自分の身の危険」に対するものなのか、それとも「これからの “期待” の予告を残酷に放棄された」からなのか・・・どちらでもあるように思える。
鼻先にあるピエロのマスクの内に隠れているに違いない、男が薄ら笑う表情を想像しながら、ナオミの下半身は、いっそうの熱を帯びるのであった・・・。

 

 

緊縛師:HIBIKI
緊縛モデル:あぃ

 

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