池袋OLナオミの形而上的緊縛物語[一日目:月曜日]

 

 

 

 

池袋で働くOLの密やかな性癖

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

半年前、とある大手メーカーの傘下にあるコールセンターに入社──池袋の支社に配属され、「苦情処理」を担当するナオミ。日々止めどなく入るクレームの山に同僚の女たちは疲弊し、毎月曜日には「また地獄の一週間が始まるのか…」と表情も曇りがち・・・。 しかし、罵詈雑言を浴びることで悦びへと達し、折檻されることでしか性器を湿らせることができないという秘密を持つ新人OLにとって・・・今の仕事は天職のようなものなのであった。 「今日はいったい、どんなヒトと出会えるんだろ…」

最後のテレフォンコールで膨らむ緊縛への期待

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

「アナタの会社の商品カタログ、細かすぎてちっとも読めないわよ!」
週初め・・・一つめのコールは、孤独を紛らわせる場所としてコールセンターを頻繁に利用する、いかにもクレーム慣れしていそうな初老の女性だった。クドクドとした小言が一時間以上、延々と続く・・・。
その後にかかってきたコールも似たようなものばかり。「今日はハズレの日だな…」と、PM5時──おそらく就業時間内最後になるであろうコールに、ため息混じりで対応するナオミ。
「アンタ…監禁してやろうか」
いきなり彼女の耳に入ってきたのは、そんな場違いな台詞を吐く、下卑(げび)た男の枯れた声であった。
「か・ん・き・ん? おっしゃっている意味がよく理解できないのですが…」
高鳴る鼓動を懸命に抑えつつ、テレフォン・オペレーターとしての責務を果たそうと、かろうじて平静を装うナオミ・・・。

「緊縛」「拉致」という言葉に火照る肉体

池袋OLナオミの形而上的緊縛物語
池袋OLナオミの形而上的緊縛物語

電話の声は、社会への怒りに満ちた傍若無人な20代の若者風にも、諦観含みの達観を匂わせる50代の中年実業家風にも聞こえる。声質は低く声量は小さいが、どこか有無を言わせない、静かな威圧感があった。
「オレはね、アンタと電話で話すの、今日で二回めなんだけどさ…最初の一声だけでピンと来たよ。アンタはそういうの好きだってことが」
「そういうの? おっしゃっている意味が…」
動揺の色を隠しきることができず、次の言葉が喉から出てこない・・・。
「明日の朝、出勤したらさ…まずはアンタのこと身動き取れないように緊縛してから、アンタにとっては最高の場所に拉致ってやるよ。楽しみにしてな」
「緊縛」「拉致」という言葉が脳裏にこびりつく。「勤務中」という心許(こころもと)ない背徳感を唯一の拠り所とし、必死に抗(あらが)いの声をふり絞る・・・。
「そ、そんなことしたら、警察を呼びますから!」
しかし、男の声のトーンは変わらない。
「ふっ…呼べるものなら呼んでみな。アンタのお愉しみはそれでジ・エンドだぜ」
傲慢な一言を慇懃に告げ、冷酷に電話を切る男──火照る肉体をおさめることができず、おのずと股間に指を忍ばせるナオミであった

緊縛師:HIBIKI
緊縛モデル:あぃ

 

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