緊縛女王様に手渡された新しいM女コスチューム
「だいぶ虐(いじ)められる側…Mのインプレッショニズムが解(わか)ってきたようね。やっぱりアナタはアタシが見込んだとおりの逸材だった…。じゃあ、そろそろ “研修” の最終段階に入りましょうか」
「紀沙羅」と名乗る女性から称賛の言葉をいただき、小学生時代──クラス内で唯一の100点を取ったときに両親から褒められたような “素朴な悦び” に感極まっている新人女王様マリアに、 “新しいコスチューム” が手渡される。
「どう? このM女コス…アタシがデザインして特注したの。けっこうイケてるでしょ?」
「紀沙羅」と名乗る女性の口から漏れ出た「コス」「イケてる」という、 “らしくない” カジュアルなワードにマリアは一瞬だけ親近感みたいなものをおぼえ・・・そのギャップが、この場を支配する “主(あるじ)” に対する憧憬と服従の念をますます揺るぎないものへと育(はぐく)んでいく・・・。
六本木のSM専用ホテルで木馬と戯れる新人女王様
「紀沙羅」と名乗る女性がデザインして特注した「イケてるM女コス」に着替えた新人女王様マリアは、六本木外れにある閑静な住宅街にポツンと建つSM専用ホテルの一室の隅にある木馬の前で・・・さっきから “放置” されている。
イノセントに佇(たたず)む木馬は、「小道具」というレベルを遥(はる)かに超えたしっかりとしたつくりで、乗ってみると・・・外面を覆(おお)う、いかにも高級そうな革(かわ)が心地良い。そのフェティッシュな未知の感触をおそるおそる・・・皮膚でテイスティングしているマリアに、「紀沙羅」と名乗る女性が優しく微笑みながら声をかける。
「 “ダウンタイム” はおしまい。 “授業” に戻りましょう」
緊縛師による職人芸的な「後ろ手縛り」実習
「これから緊縛術の基礎を教えるので、身体でちゃんと憶えるように。キミは非常にクレバーな女性だから、それくらいわけないよね?」
新人女王様マリアの耳元でこうささやくドレッドヘアで痩せ型の緊縛師の口元から、かすかに煙草の匂いが飛んでくる。 “ダウンタイム” 中につかの間の休息を取ったんだろう。
「今やってるのが “後ろ手縛り” 。 『後手(ごて)縛り』って表記されることもあるんだけどさ…」
相も変わらず、その緊縛は抜け目なく・・・「職人芸」と呼ぶに値(あたい)するほどに、洗練された手際だった。
<小タイトル> 講義に熱を帯びてくる准教授のように…
「後ろ手縛りは、手首や足首の拘束を除けばもっともポピュラーで、初歩的な緊縛術かな? あと、おいおいは “亀甲縛り” とかも教えてあげないとね。亀甲縛りは…見た目が美しいわりに拘束感が少ないから、SMの世界では重宝されているわけ。 “映える” からよくメディアなんかでも見かけるでしょ? ハハ」
そういうことを饒舌に語るドレッドヘアで痩せ型の緊縛師は・・・優秀で向学心に満ちた学生を前にして、次第と講談に熱が帯びる准教授のようであった。
身をもって「後ろ手縛り」を完璧学習した緊縛優等生
「後ろ手縛りで緊縛性を演出するには、2〜3本の縄が必要になってくる…。注意点は、結び目を適当にしないこと。雑に結んじゃうと、縄をまとめている部分がごちゃごちゃになって、解(ほど)くとき面倒臭いことになっちゃうから!」
“准教授” に諭(さと)されたとおり、従順に・・・新人女王様マリアはその一言一言を、まず身体からスポンジのように染み込ませ・・・それらを “知識” へと変換しながら、脳に刻みつけていく・・・。
[Step6]に続く
緊縛師 HIBIKI
モデル あぃ
首輪 拘束企画
撮影場所 Alpha-in(アルファイン)
東京都港区東麻布2-8-3
#緊縛
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#ボンテージ緊縛
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