M女へと仮転向させられる新人緊縛女王様
「女王様」志望であったのに・・・有無も言えずに「M女」へと強制転向させられ戸惑（とまど）う新人女王様マリアを、「紀沙羅」と名乗る女性はやや厳しい口調で嗜（たしな）める。
「彼はウチ専属の緊縛師。国内でも屈指と呼ばれるほどの腕前なの。私たち『キサラファミリー』は、女王様・緊縛師・M男…にいたるまで、日本でもトップクラスのSMスペシャリストが集うグループ──アナタにも “ファミリー” の一員を担（にな）っていただくからには、厳しい英才教育に耐えてもらいます」
負けん気と好奇心で闘志を燃やし「緊縛」に挑む
「紀沙羅」と名乗る女性が課す “ノルマ” の根拠を、何事にも呑み込みが早い新人女王様マリアは即座に把握し、承諾することができた。
公私にわたって「合理性」を重んじる真理子にとって、「 “お客様” のニーズを汲（く）み取るためマゾヒストとしての洗礼（＝研修）を受ける」というロジックは理にかなっているし、ビジネスの世界でも欠かせない “鉄則” だ。──だが、それにも増して、この半生・・・ずっと周囲から女王様的な扱いばかりされてきた彼女にとって、「M女」というスタンスはあまりに新鮮で・・・沸々と湧いてくる知的好奇心を抑えることができなかった。
「わかりました！ 頑張ります！！」
新人女王様マリアの瞳にプライドと負けん気の灯（ひ）が漁火（いさりび）のように宿る。
緊縛師が持ち出してきた第二の縄
「とりあえず、余計なことはしゃべれなくしちゃおっか…」
「紀沙羅」と名乗る女性が「国内でも屈指と呼ばれるほどの腕前」だと評した、ドレッドヘアで痩せ型の緊縛師が・・・新人女王様マリアの口を、黒いビニール製の猿轡（さるぐつわ）で塞（ふさ）ぐ。
口を利けなくするだけで、こうも束縛感が高まり、人間としての「尊厳」や「敬意」みたいなものがあっさりと蹂躙（じゅうりん）されてしまうことを、真理子は初めて知った・・・。
不自然なポーズを強いられる女王様緊縛
上半身を緊縛されたまま後ろ向きにされ、頑丈そうな黒い革椅子の左右の脚に了足首を縛られる。
立っているのがやっと・・・という不安定なスタンスで、「紀沙羅」と名乗る女性とドレッドヘアで痩せ型の緊縛師に、ヘッピリ腰風に尻を突き出す不自然なポーズしか取ることができない・・・。
いつもはハイブランドのスーツで着飾り、颯爽と社内を闊歩（かっぽ）する真理子の “人格” がゆっくりと・・・だが、確実に崩壊していく・・・。
緊縛女王様の後方で首を振る電動こけし
後方から「ウィンウィン…」という規則正しい機械音が聞こえてきた。
懸命に首を捻（ひね）らせ、視線を “音源” に移してみると・・・ドレッドヘアで痩せ型の緊縛師の右手に、鬼頭部分がいやらしい回転運動を繰り返す古風なタイプのバイブ──「電動こけし」があった。
条件反射のごとく、すでにじっとりと濡れほそぼっている（に違いない）股間を「電動こけし」の方向へと差し出す新人女王様マリア──けれど、ドレッドヘアで痩せ型の緊縛師は微動だにしない。「おあずけ状態」よろしく、ニヤニヤと立ち尽くしているだけ・・・だった。
［Step3］に続く
緊縛師 HIBIKI
モデル あぃ
衣装 Patrice Catanzaro
首輪 拘束企画
撮影場所 Alpha-in（アルファイン）
東京都港区東麻布2－8－3
＃緊縛
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