「調教」という “非日常” 魅せられて…
次の日もモエコは同じ時間、同じハプバーにいる。昨日、混乱のあまり放心状態に陥（おちい）っていたモエコに、「H」と名乗った緊縛師は
「いかがでしたか？ “調教” はまだ始まったばかりなので、明日またここで…」
・・・とだけ言い残し、悠然と店を去っていった。
「緊縛」という行為に性的な部分を掻き立てられたのか──そこは判然としない。が、いままで味わったことのない “未知の世界” を目（ま）の当たりにしてしまった、一種の禁忌感のようなものが大いに刺激されたのは確実で、モエコの「調教」へのあくなき憧憬は、むくむくと膨らんでいく・・・。
「第二講」のコスチュームはセクシャルな体操着！
「やあ、約束通り来てくれましたね。では、さっそく始めましょうか」
「講義に来た生真面目（きまじめ）な女学生に一声かける大学教授」といったような気安さで、「H」と名乗った緊縛師が、モエコのとなりの “指定席” に座る。
「今日はね、貴女にピッタリの “戦闘服” を用意してきたんですよ」
・・・と、やや高揚した口ぶりとともに「H」と名乗った緊縛師が差し出してきたのは・・・どう見ても “既成の指定着” とは思えない、セクシャルにカスタムアップされた体操服らしき “コスチューム” だった。
鍛え抜かれたモエコの腹筋が露わに…
「H」と名乗った緊縛師に指示されるがまんま、その体操服らしきコスチュームで “武装” をしたモエコが受講する本日の「調教」は・・・いきなり「吊り」からのスタートだった。
中学・高校・・・と、陸上部に所属し、800m走で地元の県内新記録を打ち出したこともある彼女の、贅肉の削ぎ落とされた腹筋が露（あら）わになる。
「う〜〜〜ん…絶景ですね」
「H」と名乗った緊縛師は相も変わらず抑揚なく・・・でも心なしか満足げな表情で、自身の “作品” に見惚れている・・・。
右大腿部に容赦無く喰い込む凶器的な縄
「女性の身体はね、少々不自然に捩（よじ）れているくらいのほうが美しく見えるんですよ…」
そんな講釈をつぶやきながら、「H」と名乗った緊縛師はモエコの右脚の太ももに縄を巻き付けている。大腿緊縛が終了し、その縄の先端部を「H」と名乗った緊縛師が引っ張るとともに・・・モエコの右脚はぐいっと強引な力で天井方向へと吊り上がっていく・・・。
不自然に捩れる緊縛師の珠玉な “作品”
モエコの鍛え抜かれたカモシカのような太ももに荒縄が無慈悲に喰い込む──メカニカルで合理的かつ要所的な力が全身を「不自然」な格好（かっこう）に捻（ひね）らせ、日常の生活ではあり得ないポーズが “完成” する。
身動き一つとれないまでに・・・これから “売り” に出されるマネキン人形のごとく “梱包” された無力なモエコに出来る唯一の “抵抗” は──せめて自分の痴態をシャットアウトできるよう、「眼を閉じること」だけだった・・・。
緊縛師：HIBIKI
緊縛モデル：あぃ
撮影場所：アグリーアブル
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